医科同窓会紹介
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ご挨拶
新年ご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
佳き年をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。昨年中は大変お世話になり誠に有難うございました。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
さて、昨年10月1日、東京科学大学が発足しました。これに合わせて、当会も一般社団法人東京科学大学医科同窓会と名称を変更しました。そして、HP、印刷物や事務封筒、同窓会館内外の掲示等もすべて変更しました。その日以降、これまでに何回かクラス会や支部会にお招き頂き出席して参りましたが、会合が開催される施設の玄関の催し物一覧の掲示に東京科学大学の文字を見つけると、未だにドキッとして、暫く凝視してしまいます。早く慣れなければとは思っておりますが、私の場合には、半世紀以上、東京医科歯科大学に慣れ親しんで参りましたのでそう簡単には頭の切り替えが出来ません。会員の皆様に早く新大学の名称に親近感を持って頂こうという理由だけではもちろんありませんが、既にご案内のように、掲示用の会員証を今回初めて発行いたしました。これまでに200名近い会員の方からご希望を頂いておりますが、当初はご開業の先生が多いのではないかと思っていたところ、老若問わず、幅広い層からのお申し込みを頂き、当然のことながら、今回の大学統合についての会員の皆様の関心の高さを改めて知ることが出来ました。
新大学は「『科学の進歩』と『人々の幸せ』とを探求し、社会とともに新たな価値を創造する」を使命として掲げています。この前半部分は医学部卒業生にとっては分かりやすい内容ではないかと思う一方で、後半部分の使命が理工系大学と統合した真骨頂であろうと思っております。現役の母校の教職員、学生の皆様にとっては、統合に際してお忙しい日々を送っていらっしゃるかと思いますが、その一方で、新たな目標に対して、心中、ワクワクあるいはドキドキ感じていらっしゃるのではないかと思います。そして、今年4月には、新大学の使命に共感した新入生が入学し、6年後には、彼らは、同窓会の会員となります。医学・医療の技術(アート)については、私共先輩がしっかりと伝えていく必要がありますが、サイエンスについては、彼らから教わる部分も、きっと増えるのではないかと思っております。新大学の後輩を迎えることを大変楽しみにしております。
大学統合に伴う同窓会運営上の問題も現実のものとなりました。即ち、東京医科歯科大学には、私共医科同窓会を含む6同窓会より構成されるお茶の水会があり、東京工業大学には蔵前工業会がありましたが、それぞれの同窓会が大学との間で取り決めていた色々な手続きが、両者で種々異なっており、新大学発足に伴い、それらを統合する必要に迫られております。当会にとって交渉の相手は、お茶の水会、蔵前工業会、東京科学大学当局と多岐に亘るため、理事会では全員体制で事に当たっておりますが、この点、暫くの間は混乱が生ずるかも知れず、その際には、ご寛容の程お願い申し上げます。
昨年の新年ご挨拶でご報告した若手会員の組織化と診療所部会については、この1年で大きな進歩がありました。同窓会には学生の人達に対する身分として学生会員があり、これまで会報の送付はしてきたもののそれ以上のアプローチは希薄でした。学生の間に同窓会を知ってもらうことが、卒業後の同窓会への帰属意識を高めることに繋がるとの考えのもと、会報編集委員会が、学生クラス委員などと複数回会合を持ち、会報も含めて同窓会や会報に対する要望を聴取しました。その結果出来た記事が、会報304号(2024年7月発行)の「東京医科歯科大学部活動一覧」(中程のカラーページ)で、これは当の学生達から印刷の別刷り請求が来たくらい好評で、今後、このような活動を通じて、学生との交流を密にして行こうと計画しております。また、診療所部会は、昨秋正式に設置がきまり、今春より部会員の募集が始まる予定です。該当する会員の皆様には、積極的なご参画をお願い申し上げます。
蔵前工業会は地域の支部単位の活動が基本であり、代議員も支部からのみ選出されており、以前より、お茶の水会との支部単位での交流を希望されて来ました。支部の中で最も大きな支部は東京都支部ですが、当会には、都内に市区単位での支部は数多くあるものの東京都全体を統括する組織は有りませんでした。もちろん、お茶の水会にもありません。そこで、都内の支部長、ブロック長の皆様の協議体として東京都支部を昨秋、発足しました。今後、お茶の水会の他の同窓会にも参加を呼び掛けてお茶の水会東京都支部を作り、そのうえで蔵前工業会東京都支部と交流を始める予定です。
大学の統合は、同窓会にとっても、まさに黒船の来航であると、今更ながら感じております。昨年は、同窓会とは何か、同窓会の活動とは何かということを改めて考えさせられる一年となりましたが、今年は様々なことを実行に移す一年になりそうです。そのためにも、会員の皆様のご協力なくして、この難局を乗り越えることは出来ないと考えております。会員の皆様には、例年にも増してご支援を賜りますよう、伏してお願い申し上げる次第です。 今年は十二支の巳年です。医学・医療のシンボルとして、ギリシャ神話の名医アスクレピオスの杖が良く登場しますが、この杖には蛇がからみついています。従って西洋風に言えば、今年は医の年に当たるのかも知れません。会員の皆様の、当会の、そして母校にとっての、飛躍の年になることを願って止みません。
林 洋(医26・昭53卒)