同窓会活動のご案内

笹月健彦先生をお祝いする会

開催日時 2017年8月27日(日)
会場 お茶の水医学会館8F「中会議室」
報告者 平山謙二(医29・昭56卒)

笹月健彦前難治疾患研究所人類遺伝学部門教授の瑞宝重光章叙勲をお祝いする会

 去る2017年8月27日医科同窓会お茶の水医学会館にて、旧笹月教室門下の同窓生によるお祝いの会を開催いたしました。先生にとって平成14年の紫綬褒章についで2度目の受章となりました。
 笹月先生は、現在九州大学高等研究院特別主幹教授で、お元気に現役の研究者として論文を発表されておられ、また医科歯科の外部評価委員も担当されました。先生は九州大学医学部をご卒業後、医科歯科大難研遺伝生化学部門の中島教授のもとハプトグロビンの構造機能解析で学位をとられ助手に着任されました。1973年から免疫応答遺伝子をハーバードのベナセラフと同時に発見したスタンフォード大学のマクデビット教授のもとで、HLA遺伝子領域の研究に従事されました。当時リンパ球混合培養法でしか検出できなかったHLAクラスII遺伝子の多型解析により、その後のご研究の基礎ともなったHLA-D HO抗原型(HLA-DR2)を発見されました。ご帰国後1977年難研人類遺伝学の教授に就任され、1985年まで8年間教室を主宰されました。
 その間、解体された旧中央診療研究棟の6階の小さな研究室からは、HLAと免疫応答、疾患との関連などをテーマに、Nature5編、New England Journal of Medicine 3編、Journal of Experimental Medicine 2編、PNAS 2編などが世界に向けて発信されました。
 この熱気に満ちた若々しい研究室で、その立ち上げから苦楽を共にしてきたその当時の学生、若手研究者が笹月先生の受章のお祝いを契機として、30年以上の時を経て、集まることができたわけです。
この会には、笹月先生と奥様、そのころまだ小さかった娘さんにご出席いただき、そのころの苦労話や失敗談、楽しかったエピソードなどで盛り上がり、時のたつのを忘れるほどでした。最後に笹月先生から昔と変わらぬノーブルな語り口で感謝のお言葉をいただくとともに、最近のホットな科学的な発見についてのご講演を賜りました。

参加者

(敬称略)
左前より、岩本逸夫ご夫妻、笹月先生ご夫妻ご令嬢、河野陽一
右後より、紀光助(小川清美)、曽根敏雄、土橋道子、中村道子、川村肇、西村泰治・佳ご夫妻、藤澤和彦(医31)、太田伸生(前教授、幹事)、兼岡秀俊、塚本喜久雄、武藤正彦、松下祥、庭野一次、菊池郁夫、平山謙二、安川正貴

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