第二期:第10回講演会 ~ワーグナーの現代性~【講師:山崎太郎】
2025年11月22日(土)開催!
テーマ | ワーグナーの現代性~音楽劇で描く近現代社会の病理と救済~ |
---|---|
内容 | ドイツ・オペラを代表する作曲家リヒャルト・ワーグナーは自ら執筆した台本とも合わせ、神話や伝説を下敷にした自らの音楽劇のなかで、近代社会の様相を寓意的に描き出しました。そこには科学文明や貨幣経済によって、自然環境の破壊や人間性の疎外が進む同時代の趨勢に対する作者の強烈な批判が反映しています。さらに、その象徴的なテクストと音楽の持つ暗示力には、フロイト、ユングら後代の精神医学の知見を先取りする要素も認められます。彼の先達ベートーヴェンは音の「論理」と「倫理」を追求することで近代における人道主義の確立を謳いましたが、ワーグナーは近代社会の「病理」に光を当てたとも言えるでしょう。今回は彼の代表作《ニーベルングの指環》4部作を対象に、音源や映像も一部用いながら、その多義的な魅力の一端を解き明かします。 |
開催日 | 2025年11月22日(土) |
場所 | お茶の水医学会館9F「大会議室」 |
講師名 |
![]() 山崎 太郎(東大文学部 独語独文学卒) |
略歴 | 1961年生まれ。東京大学文学部 独語独文学卒業後、東京大学助手を経て、1993年に東京工業大学に専任講師として着任。2022年4月~2024年9月まで、リベラルアーツ研究教育院長をつとめる。第二外国語・ドイツ語授業のほか、文系教養科目「オペラへの招待」、「立志プロジェクト」「教養卒論」をはじめとするリベラルアーツ・コア科目を担当。長年、リヒャルト・ワーグナーの楽劇を主な研究対象として、テクスト解読・上演史と演出分析・書簡研究などさまざまな方向からアプローチを重ねている。著書に『《ニーベルングの指環》教養講座』(アルテスパブリッシング)、訳書にエードラー『シューマンとその時代』(西村書店)など。 |
プログラム | 開 場:14:30~ 講演会:15:00~16:00 懇親会:16:00~17:00 |
会費 | 1,000円(学生は無料) |
定員 | 50名 |
対象者 | 東京科学大学(同窓会員、学生、会員家族、大学関係者、会員からの紹介者) |
問い合わせ先 | 一般社団法人 東京科学大学医科同窓会(イベント企画委員会) 担当:苅込志乃 karikomi TEL:03-5689-2228 FAX03-5689-2229 E-mail:ikadoso@ikadoso-tmdu.jp 〒113-0034文京区湯島1-5-34お茶の水医学会館7F |
申込み締切 | 2025年11月10日 |
備考 | ご案内➡チラシ |